成田からワルシャワへ【ゲイひとりポルトガル・スペイン旅】

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2019年3月4日。私は成田空港にいました。二日酔いでのたうち回りながら。

昨日は在籍している大学の同学科の人たちと一緒にやる大きな催し物があり、且つ学生生活最後の締めくくりとなるイベントだったため、打ち上げでは大層泣き、飲み、笑いました。

大学から家までは電車で一時間以上かかるので、なんとか終電に乗り込み、家について荷造りを仕上げ、1時間ほど寝て成田空港へと向かった次第です。

エモいさ。そりゃエモい。四年ほど過ごした日々が終わりを迎え、来月からはなりたくもないサラリーマンになって、物心ついた頃から続けていた音楽とはまったく無縁の日々を送るのだから…。二日酔いで痛む頭をなんとか持ち上げながら成田空港の門をくぐりました。そのときのことを書いたポエミーで恥ずかしい文章はこちらにありますので、恥ずかしくなりたい人はどうぞご一読ください。

久しぶりに成田空港に足を運び、wi-fiをつなげようとしたらチャットボットサービスができていました。時代の進み具合にたじろぎつつ、特にボットに用もないので、昨日のイベントの録画や来てくれたお客様からのメッセージなどを読みながらひたすら水を飲んでいました。はやく摂取したアルコールを体外に出したいというその気持ちだけで、6回ほどトイレに行きました。

いつかANAやJALに乗ってみたい。

 今回私が使うポーランド航空の機体。

一度でいいのでANAやJALに乗って旅をしてみたいです。

今回の旅の1番の目的地は、ポルトガルにありますユーラシア大陸最「西南端」にあるといわれるサン・ヴィンセント岬です。

沢木耕太郎さんの『深夜特急』という本はご存知でしょうか?日本のバックパッカーブームの火付け役、私の父親世代がこぞって読んだ名作です。沢木さんがあちこち世界を旅する中で、”最後”の地として選んだのが、ポルトガルのサン・ヴィンセント岬でした。

幼少期に触るのを禁じられていた父親の本棚からこっそり拝借して読みふけりました。とんでもない国や人々のエピソードを味わいながら、いつか私も一人きりで、自分の足で世界を旅してみたいと思ったのです。

沢木さんの時代と今ではかなり変化も訪れ、当時よりもはるかに岬へ行くのは簡単になっております。聞くところによると、ラゴスという街からバスが出ているそうなのでそちらを利用するつもりです。「聞くところによると」なんて書いていますが、全てGoogleで調べました。1997年生まれですので…。

 

また、今回のポルトガル旅行記をなぜ書いているのかというと、今私が旅に出たくてたまらないからです。日々のあれこれやうまくいかないことが重なり、毎日消しゴムのように生きてしまっているので、ここらで私が好きだったものを思いだすことにしました。いわゆる旅行ブログ記事として有益で、自分の旅の役にたつものではないかもしれません。お付き合いいただける方に一緒に来てくださればそれで結構です。

なぜスニーカーの写真を撮っているのかといいますと、この旅の為に新調したからです。スニーカーに¥3,000以上出すなんて人生で初めてでした。

初めて、Amazon Wardrobeというサービスを使ってみました。5足程度のスニーカーを配送してもらい、自宅で試し、気に入った1足以外を送り返しました。便利すぎる。今後もっと色々なサービスができるだろうし、そうなったら人はもっと外出したり、歩いたり、ましてや旅なんて、しなくなるんだろうなと思います。今でさえ、グローバル化が進んだ世界各地はどこも同じだといって旅をする意味を見出せない方の存在も聞きます。確かに、頷ける部分もあります。マクドナルドなどのチェーン店は主要な都市にはどこにでもあり、古き良き田舎町なども観光客が訪れる度に、その姿をより観光地的に変えていくのでしょう。外国資本が入り、地元民は商売に身を乗り出し、浜辺はホテル、田んぼはヴィラ、山はカジノに…旅人が、私が旅なんてするから。旅行者がかき乱した挙句、すぐに興味を失い、中途半端に整えられた街に昔の姿はもはや少なく…やめましょう。私の思考はゼロか百かに陥りがちです。最近、認知行動療法というものをスタートして、自分の思考の癖に自覚的になってきています。難しいことや極端で実情を無視した考えに行き着く前に、強制的に原点へ立ち返ります。私は旅が好き。外国を歩くのが好き。だから旅に出た。以上。

 

成田空港からポルトガルのリスボン空港に行く為に、今回私は少し不思議なルートを使いました。

使った航空会社はポーランド航空(LOT)とポルトガル航空(TAP)。

ざっくり書くとこうなります。

・成田空港→ポーランド、ワルシャワ(乗り継ぎ)→スペイン、バルセロナ(乗り換え)→ポルトガル、リスボン

日本からポルトガルへの直行便は2019年当時出ておりませんでした。リスボンに行く為には、ヨーロッパなどのどこかの都市を経由する必要があります。

旅行するのが3月。スカイスキャナーで航空券を探し、購入したのが11月くらいでした。

エアチャイナなどを使えば安く行けるのでしょう。けれどもふと目に入ったLOTという文字に心おどりました。ワルシャワという街にも興味がありましたし、ポーランド航空のフライトアテンダントさんは美男美女揃いで優しく、機内後方には菓子やコーヒーなどをセルフでとれるスナックスタンドがあるというではありませんか。こりゃあ試してみるしかねえべ、バルセロナ行きを購入し、そこからリスボンを目指します。旅は行く過程も旅です。

かかった費用は、

・成田→バルセロナ、バルセロナ→成田(往復):¥11,1440円

・バルセロナ→リスボン(片道):¥10,050円(76.41ユーロ)

でした。

できれば10万以内に抑えたかったのが本音です。以前にドイツへ行った時はエミレーツ航空を使って往復8万で行けたので、それを踏まえると少々苦しい。

けど、いいのよ。もう。

 

 

そんなポーランド航空での旅ですが、かなり快適でした。

成田からワルシャワまではLO80便という、機材は確か787で座席は3-3-3でした。身長167cmの私にとっては足元も広々、足を置くためのフットレストもついており、充電類も申し分なかったです。私は機内で映画を見ることはあまりないのですが、映画作品のラインナップも充実していたように思えます。

「慣れたし期待はしていないけれども毎度写真を撮ってしまう」ことで有名な機内食。ポーランド航空の機内食はこんな感じです。

こちらは成田→ワルシャワ間で出たもの。

チキンかビーフかで選べたかな?和風の味付けの鶏肉煮込み、かぼちゃサラダ、グリーンサラダ、フルーツ、丸パン。

そしてこちらは2回目の食事です。(多分)

パスタかパンケーキかで選べたような気がします(覚えていない。一年前…!光陰矢の如し)野菜パスタ、ハム?とチーズ、チーズ風味ケーキ。日本から11時間ほどのフライトでした。

どちらも機内食にしては驚くほど美味しかったです。いうまでもないですがエコノミーで、こんなに美味しい機内食が出てくるなんて、ここでも時代の変化を感じてしまいます。

食事の時間以外は、飲料などと一緒にナッツやスナックももらえます。

PRINCE POLOという、チョコレートをウエハースでサンドしたチョコレートバーがポーランドにはあるのですが、機内ではそれが実質食べ放題です。甘すぎず、重すぎず、普段機内では内臓機能が冬眠してしまう私にはちょうどいいスナックでした。(酔ったり吐いたり便秘になったりする)写真を撮るのを失念しましたが、ゴールドのパッケージで、ワルシャワ市内や空港のショップでも安価で買えます。

 

食べては寝て、kindleで本を読んで、また寝てを繰り返していたらワルシャワにありますフレデリック・ショパン空港に着きました。

本当に空港内にピアノがありました。ショパン推しが甚だしい。

今回、ワルシャワでトランジットをしてスペインのバルセロナへと向かいますが、ワルシャワ到着が夜で、バルセロナ発が早朝でした。その為、ワルシャワ市内で一泊します。ついでに市内を観光できると考えていたのですが、空港から市内へ移動するための電車に苦戦したために、市内につくのが遅くなってしまいました。

閑散。この道をずっとまっすぐ行くと、電車やバスに乗れます。確か。

このドアの近くに電車の券売機があって、空いていたのでここで買ってしまおうとしたのですが、曲者でした。持っているクレジットカードは2枚とも使えず、ボタンは押してもなんだか反応しない。後ろに列ができ始めたのでしばらく観察していると、どうやら他のひとはできている。現地通貨(ズウォチ)は一晩のために両替したくないので持っていない。はてさて…。

並んでいた列の人たちが皆余裕綽々で立ち去ったあとに、もう一度トライしました。クレジットカードをまっすぐ、操作はもたもたせず素早く。買えました。なんなんだ。

 

当たり前ですが、駅構内の放送も、車内の放送も全てポーランド語。慣れないもしゃもしゃとした響きに浮き足立ちつつ、私が降りる駅のワルシャワシルドミエンチェ駅を待ちます。ポーランドの電車は日本のような改札はなく、買った切符は乗車時に電車内にある黄色い機械に差し込みます。そこで切符に乗車時刻が刻印されるというわけですね。

SKMという赤い電車に乗れば、空港から市内までは一本です。私のおりたシルドミエンチェ駅と、ワルシャワ中央駅の2つがいわゆる中央駅なのですが、終点ではないので注意しましょう。2つの駅同士はかなり近いので、正直どっちで降りてもそこまで変わりません。

車窓から見える建物はなんだか寂しげで無機質なものばかり。どれも同じような風態で、曇り空で…。

ポーランドの歴史などを考えつつ、旅人らしく物思いに耽りました。

市内についたらすっかり真っ暗。

有名な文化科学宮殿が見えました。ひとが全然歩いていません。ってかめっちゃ寒いです。この建物はスターリンからの贈り物だそうで、この建物の存在を良く思わない人もいるとか。現地の人に聞いたわけではないので真相や実情はわかりませんが、ここまで目立つ建物を壊さないでそのままにしてあることも踏まえて、色々考えさせられてしまいます。

暗がりでボケーっとしている場合ではありません。時間が許せばショパン博物館〜それが無理でもお土産屋くらいは〜だなんて考えていましたが、予想よりも到着が遅れているので急ぎます。

トランジットで、しかも早朝に出るということでどこに泊まるか悩みましたが、ちゃんとしたベッドでぐっすり寝て疲れをとっておきたいと思ったので、個室を取りました。Tandem Warsaw Hostelという一軒家をホステルにしているような建物でした。

ドミトリーもありましたが、私が泊まったのは、小金持ち宅のウォークインクローゼットくらいのスペースにベッドとタンスだけが置いてあり、湯沸しポットとインスタントコーヒー、紅茶がついて、且つ朝食もついて一泊1947円の小部屋。ホステル内ではひとつしかない個室に運良くありつけました。

駅近くで空いていた他のカプセルホテルなどとほぼ同じ料金だったので、少し駅からは歩くけれども静かそうなこちらを選びましたが、大正解でした。ワルシャワに2泊以上長く泊まるのであればおすすめです。私は一泊どころか寝るだけなんですけど。

シーツも清潔。窓からは向かいにあるイスラエル大使館の旗が見えます。テレビもついていました。ハンガーも2つほどドアにかけられています。エアコンはありませんが、ヨーロッパでよく見る温水ヒーターが窓の下部分、ベッド横にあります。この上に濡れたものを置いておくと乾きます。充電コンセントは一箇所。ベッドのはるか上方の壁に。すごく不便。(画像左上参照)。

窓の向こうにはイスラエル大使館の旗が見えます。

こちらのホステル、受付の女性もかなり親切で、英語も堪能。キッチンにある設備は自由に使って良し。シャワーや風呂は共同ですがかなり広い(バスタブは普通サイズだけれどもバスタブとシャワーのある、いわゆる”バスルーム”が8畳くらいの広さ。何に使うんだ。)です。

一点、注意するべきところとしては、宿への入り方です。一軒家の庭先にある施錠された門から入るのですが、その際に門柱にあるブザーを鳴らさなければなりません。ただ、鳴りません。いくら押しても何も起きず、どれだけ耳をすませても何も聞こえず、「何か困ったらここに電話してね!」と門に貼ってある張り紙を見ても電話が使えない私にはどうすることもできず…。

門の真向かいがイスラエル大使館の入り口で、警備のいかつくてでっけえお兄ちゃんがこちらをじっと見ています。怪しい東洋人がブザーを壊さんばかりに連打しているのですから無理もありません。焦ってしまいます。

しばらく連打している(10分くらい)と、建物のドアが開き、高身長のポーランド美女(推定)が歩いてきました。

「開いているわよ。(it’s open.)」

無表情でそう言われましたが、開いていません。

「開いてないよ。(no, i’ve tried many.)」

そう答えましたが、美女は黙って首を横にフリフリしながら、門裏にあるスイッチのようなものを押しました。ブーという小さな音が鳴り始めます。美女が門を開けました。開きました。

「開いてるじゃない。」

 

解せぬ。

あとで聞くと、門の外側のブザーボタンを押すと、ブーという音が鳴り始め、その音が鳴っている間なら門を開けることができる、とのことでした。ただ、ウェブサイトにも書かれていましたがそのブザーは調子が悪いらしく、鳴ったり鳴らなかったりするとのこと。同じホステルに帰りのトランジットでも宿泊したのですが、特に改善はされていなかった(その上、また開かなかった。)ので、もしも宿泊される場合は繰り返し連打するか、ホステルに電話をかけられるように準備しておくと良さそうです。それか、大使館のマッチョ兄さんにすがりましょう。

これもあとで聞いたのですが、受付にたつ女性は全て学生さんだとかで、常時そこにいるわけではないようです。外出する際などは一声かけてから出かけるといいかもしれませんね。私は総滞在時間が6時間程度でしたが…。

結局時差ぼけでよく眠れず、オードリーのオールナイトニッポンにゲストで朝井リョウが出た回をYoutubeで聴きながら電子航空券をiphoneのwalletに追加したり、うつらうつらしたりしているうちに出発の時間になってしまいました。

ホステルの入り口。

 

夕食は、道中にあったコンビニ的商店にあった1つ10円のパンと、30円くらいのベーコン、ヨーグルト(だと思って買ったらカッテージチーズだった。)、インスタントパスタを食べました。わりと疲れていたので食ってシャワーを浴びてベッドにどぶんです。

飛行機に乗る前まで、イベントに向けてかなり長い期間、根つめて準備をしていたので気が緩んだのか、このあたりから体調が次第に悪くなっていきます。でもそれは、また別のおはなし…(この時点で発熱していた。)

私は翌朝、バルセロナへの便に乗るために早くチェックアウトをしなければいけなかったのですが、その場合朝食は食えない、らしいです。マジで?と思いましたが反論する元気も朝食代を払い戻しさせる根性もとうに無く、黙ってチェックアウトしました。200円くらいだし…うん…クソッ…。ウェブサイトによれば、朝食はりんごやビスケット、シリアルなどに牛乳やジュースとのことでした。シンプル。

ドイツ旅行のときに死ぬほど食ってた安いインスタントパスタがポーランドにも。エモいので買いました。寒いし暖房も効きが悪いのでお湯ばかり飲んで過ごしました。

 

市内へ来た時と同じ車両に乗って、空港へと向かいます。早朝だったのでほぼ無人ですが、ちらほら旅行客の姿も見えました。

ワルシャワの駅は思っていたより綺麗で、どことなくSFチックです。

友人の電車マニアに送るために、車両の写真や電光掲示板の写真を撮りまくりました。

手がかりが一つもない電光掲示板。

 

こちらの電車はマゾフシェ鉄道と呼ばれ、ワルシャワだけでなくワルシャワ近郊の町までも行けるそうです。普通列車というやつでしょうか。

 

ワルシャワ滞在時間、ざっと8時間程度。

 

待って、これ、空港のベンチとかで一泊した方がよかったんじゃない?

 

何事も経験です。

帰りも寄るのでお土産はワルシャワで多めに買うことにしました。ここから(スペイン)バルセロナ→(ポルトガル)リスボン→ファロ→ラゴス→(スペイン)セヴィリヤ→グラナダ→バルセロナ→(ポーランド)ワルシャワ→(日本)成田という旅程です。きっと旅中で大きい土産の買い物はできないでしょう。

 

ワルシャワでの反省を生かして、バルセロナ→(ポルトガル)リスボンの乗り換え時は空港で時間をつぶしました。5時間くらいあったんですけど。バルセロナの空港はポーランドと違い、空港内が既にじっとり暑くて、ポーランドとの温度差にぐったりしながら持ってきていたバウムクーヘンを食べたり、たけえ水を買ったりしていました。(友人にもらった)

長くなってしまったので、成田→ワルシャワで一度区切りますね。

 

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